✿Swag✿

個人的な思想の塊。

生きる兵士と亡き皇帝

『生きている兵士の方が、死んだ皇帝よりもずっと価値がある。』by ナポレオン

私がもし、人生をここで終えるとしたら心残りが三つあります。

その三つの話はまた後日としますが全てが

⚪自分の無力さ    これに尽きます。

結局後悔というのは、あれをしたかったこれをしたかったよりも、力が及ばなかった事に対してのみ、悔いるのかもしれない。

 

その三つ中の一つに"出産"があります。

子どもを持っている人、持っていない人に関わらず目を通して頂きたいと思う事です。

 

ここを軽はずみに通過すると命を軽視します。
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私には3人の子がおります。

20代からホルモン異常で半年スパンでリュープリンを打ち、子供は授かれないと診断された身体でした。

 

30ピッタリで結婚し、出来ないと言われていた子供も同じ病院で2人授かり、3人目がお腹に出来た時にはもう居住地も変わっていた為、今までの病院で、とは行かず、挑んだ出産でした。

 

当日まで何度も何度も医師とConversationを重ね、1から理解頂いている訳では無いので出来る限りの信頼関係を築き上げないと個人的には恐ろしくて仕方なかったです。

 

正直、男性はこういうところが鈍感で、その恐怖心もあまり理解頂けず、その上もまた往々にして

『お産は病気じゃないんだから』

これは結構苦痛なものです?

もしこれから授かる予定のある方は、あまり理解がついて行かなくとも産む人間に耳を傾ける姿勢だけはお忘れなき様。

 

さて、当日。

その他の疾患でも引っかかっていた私は

 

自然分娩(普通に陣痛を迎え生み出す事)

よりも

計画分娩(双方の決めた日に生み出してしまう事)

の方が万が一を考えても帝王切開に切り替えられるしいいのじゃないか、という話し合いの上、7月1日を長女の誕生日と決め、挑みました。

 

前日の入院予定でしたが不思議なことも幾つかありまして。

実は本予定日は7月15日と言われており、その日は私が愛した人の誕生日でもあります。

それでまぁ……同じ最期は迎えて欲しくないという意向も重なり、少し早めた、と。

 

しかし入院予定日にぎりぎりになってお店にお客様がお見えになったりして、曜日と天気を考えると普段ならない事なんですが。。

 

とても躊躇しておられる。

時間はどんどん押す。

病院に連絡をとったところ、その時間までに入れなければ日程の練り直し、との事。

 

ここで嫌な予感がしたんです。

こういう時の直感力には従った方がいい。絶対。

 

電話の内容を伝えたところ、主人は私だけ先に送っていくと。。。何が何でも譲らない人ですw 決めた事はやれ!な職人ですし。

 

結局、滑り込む形で翌日朝の6時から出産に挑む事に。陣痛促進剤を飲み、これと言って変化のないまま昼過ぎまで。そうこうしてたら家族も全員揃い、最後の子だから皆で付添うという形に決定し…ですね。

 

昼の2時過ぎ、本格的な陣痛が始まりました。

間隔も短くなってきているのに一向に降りて来る気配がない。

 

分娩室には2人の女性の看護師がおり、近所に新しく何が出来るという会話。

お腹の心音計が外れてましたが、まだ時間はかかるだろうとの事であまり気にもされていないご様子。

 

私から股の間は見えないので解りませんがwww

どうやら羊膜が分厚いらしく頭は膜のあちらに見えているのに3女が出てこられない様子。

 

そこで1人の看護師が談笑しながら

『これもう破ったら出てくるね』との事。

 

多分ここで担当の医師に確認をとってから……

 

なんと確認もとらず自己判断で

パチンッ。

指で弾かれたと同時、ここが天国と地獄の境い目だとは知らずに。

 

弾かれた衝撃で膜は破れ、一気に圧がかかった事で胎盤が先に出てしまい、胎盤が出た事で臍の緒が引っ張られ子宮内で赤子が旋回

 

あ、あかん!先生呼んで

 

の声に奥座敷で遊んでいた子供の手からボールが落ちる。

 

心音計も外れたまま、中でどうなっているのかさえわからぬまま、踏ん張ろうが気張ろうがビクともしない。

 

先生上がってきて、帝王切開に切替えてくれるのかと思いきや、自然分娩が世の中で一番優れているかの様に語っていた先生だ、もう壁に張り付きで何もしない、何も出来ない。

 

頭の上に立っている主人に

「何分たった?あれから何分??」

「だめ、このままだと殺してしまう、だめ」

大丈夫だ諦めんな踏ん張れ

そう言う主人に向かい、違うわ諦めるかバカ、貴様の!嫁を!!舐めんな!!!!

と。

「メス。早く!メス探してきて!」

は???

「いいから早く!!!」

まさか?

「そのまさかだわ、早くしろ!後、子どもら外に出してくれ!そこで震え上がってんのにお前ら気ぃきかせろや殺すぞ!!!」

と私、大絶叫。

 

あれほどムカついて、こいつら全員死ね!と思った事はないwww

 

やるつもりでした。えぇ。

親はね、それ位に子どもを愛しく思う生き物なんですよ。切腹して死のうが、その命が残るなら、それ位の気持ちで子どもを世に生み出すんです。

 

主人が私の願いを聞くため離れようとしたその時、担当外だった女性の医師と数名の看護師が上がってきたので

「助けてやって!お願い!!」

と叫び、女性医師は『やりますよ!』と。

 

上からは数人が乗り、ガンガンに押し、下からは女性医師が肘くらいまで入れて中を探る。あ〜外した!もっかい!!頑張って!!だめ……もっかい…この繰り返し。

 

早く、早くしろ、死んでしまう早く❕

 

掴んだ!!!!

ぐわっと内臓ごと外に持ち出される感覚。

 

3女産まれる。

 

泣かない。泣いて!泣いて!泣きなさい!!

早く!!!!!

 

叫ぶ私が泣いている。

シーーーーンと静まり返り誰も何も言わぬ中

 

動きました!!

 

の声。

見たか!私の子だもん!強いに決まってる!

ってか、壁にはりついたまんまのお前、ぜってぇ許さねえかんな?✊?

 

そうこうしてたら別の大病院から緊急医療スタッフの到着、赤ちゃんだけそちらの病院へ搬送します❕お父さん、ご同行お願いします!

 

そう言われて主人が後を追いかける事に。


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「おかしいなぁ……何でこんなことに…」

ブツクサ言ってるへタレ医師。

 

ふん、知るか、ばーーーーーか。

 

女医さん私のところへやってこられ

『お母さん、赤ちゃんいないので3日後にここを退院できます。よく頑張られた…』

ホッとなさって涙ポロポロ。

 

3日後か……産まれてすぐに抱きたかったな…

そんな事を考えていたら呼吸がどんどん短くなって、お腹の辺りにまだ重い石が乗っている様な、お腹から下が全然自分のモノじゃない感覚。

 

あ……なんか、電気眩しい……

寒いのに汗出るし…………

 

『あれ?お母さん?聞こえますか??』

「は…あ……えっと…」

そこへ上がってきた病院長。

 

ボソッと一言。

(これまずいんじゃないかね??検査回せば?)

 

そこからやれCTだなんだと回されて❕

どんどん白ける意識の中、途中廊下を走っている時に目の隙に移った子どもを抱えられたお母さん。

 

!!!!上の2人!!!!!

 

「すみません!上のふたりは!?娘!私の!」

 

ここはさすがに母親だwww

何があっても子が優先。

 

『大丈夫ですよー。お父さんのお母さんがおみえになって連れられましたから』

 

助かったー?

家にも帰れない、パパもママもいない、ご飯も食べられない、では……もう考えるだけで…

 

救急車準備出来ました

は?ここ病院でしょ???

「お母さんも赤ちゃんのそばの方がいいと思いますのでそちらに向かいます」

 

救急車、高速爆走。

途中何度か意識混濁。

あぁ、上の2人、震え上がってて…抱きしめてやれば良かったなぁ……

 

そんな事を考えてたらドン!という衝撃。

あ、空気入ってこない。

ドンドン、と空打ち、2回。

……………。

 

名前呼ばれたり色々しながら病院到着。

 

もうあるのかないのかわかんない。

わかんない意識。

だけどやっぱり、母なのです。

 

「娘をー!お願いしますー!!」

もう最後の力。

 

『お母さん意識ありますー!』

『すごい!頑張った!あとちょっと!』

と歓声のあがる中、あれよあれよと回しに回され、私あんな廊下走りながら髭剃りで剃毛されるなんて思わなかった……www

 

もうほぼ意識やばくても、意外と

え、まじか…みたいな事は覚えてたりする。

 

『ごめん!ないとは思うけど!ドナーカードとか持ってないよね?』

これを走りながらに言われた時は

ああ私死ぬのだな、使える時には使える場所へ、どっかで生きてくれ私

 

ある……財布…中………

 

『お母さんごめん!本当は説明してから手術室なんだけど、もう時間がないからそのまま行くよ!後のことは旦那さんに任せて!』

 

ザーーーーバタン。

 

目が覚める。

あぁあ……痛い……ここ、どこ…………

 

「起きた。先生呼ぶ、待って」暗闇から声がする。

 

電気くらい………つけなよ……葬式か……

 

赤ちゃん❕❕

 

あの子は?あの子!痛っっっくっそっっ

 

『5階。NICU。頑張って生きようとしてる』

 

あぁ、あーーーーー良かったーー!!!

ここで初めて、自分の意志で泣く。

 

担当の先生いらして

「赤ちゃん、頑張ってますから、お母さんも。ひとつ、非常に残念なお知らせがあります。

縫合して温存出来そうならその方向を考えていたのですが、開腹してみたら縦に20cm以上裂けていて、温存は不可能でした。

子宮破裂です。摘出した臓器は旦那さんにも確認して頂き……

 

『すまん。許してくれ』

と主人。

 

この人にはこの人なりに謝るべき理由がある。不安だから少し遠くなってももう少し実績のありそうな病院がいい、そうお願いをしてきたけれど私は免許がなく、連れていくとなると時間がかかり店を休む形になってお客様を待たせる形になる&収入が止まる

 

そういう事情で私の申し出を蹴った人だった。わたしは何も言わなかった。言えなかった。

 

腹膜への出血が酷かったことでドレーンが左わき腹から出ていてタプタプ、タプタプ。

手には輸血用の針が刺さっていて。

 

『まぁ、良かったんじゃないかな……。

あの子も私も、命があるし。ちょっと寝たい。』

そう言って主人を追い出し、一人で泣いた。

 
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その後は酷いものだった。

しばらくは歩けず車椅子。

上に乗って押された事で肋骨は全損。

噛み締めすぎて両奥歯全破損。

 

この年で子宮はないわ、奥歯入れ歯だわ、最低…。病室で1人、クララが立った…とかやってる場合か、と。

 

娘は脳幹に傷があって、脳幹は全ての運動機能と反射機能を司るので一生寝たきりだと宣告される。

 

(子宮破裂の場合、赤ちゃんの生存率5%とかでお母さんは20%とかそんなもんだった覚えがある)

 

ミルクものめないから、鼻から胃までチューブを差し込まれて口から食事がとれない場合は胃瘻となりますが2歳頃にまた考えましょう。リハビリで少しは改善されるかもしれません。

 

なるほどね。

面白い。へぇ。

…人って無力だな。一生のものを背負わした。あんな柔いものに。一生モノの。

 

12年前、暴発した私の精神の影をひそめていた、封印された部分が爆発、大発狂して物を壊しまくり痛めつけ、鼓膜が破れる大音量で音楽を聴き、Like a 発情期のチンパンジー。

 

自分の事なら我慢できる❕

それが畜生、我が子かよ❕❕❕

神はまた、私から、大切なものを奪う❕

何回やったら気が済むんだ❕

ふざけんじゃねーぞ❕❕❕❕

私が殺したいとしたらお前だよ❕❕❕

 

もはややまないロックンロール。

 

精神科の先生に薬を投与されながら、今までの事を聞かれ、は?聞きてーのかよ教えてやるよ、教えてください、だろ、舐めてんのか

 

と中指立てる。

神にも中指立てた。

 

散々発散し、もう行くとこまで1回行って

リハビリ!!

 

お陰様で、娘は大きく成長し

「お母さんすごい、何なさったんですか信じられない 」

と医師をも唸らす成長ぶり。

 

3歳だけど21秒も泳げます。

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人は命があるだけで期待が出来る、望みも持てる。

中途半端にぶっ壊れないで、1回本気出してぶっ壊れたら再生できる。そこで見離す奴がいたら、それはいい顔してるあなたが好きで、調子いい時しか相手にしない様な奴だから放っときゃいいです。

 

こっちから願い下げだわw位で。

 

どんな状態でも生きると言うことは、どんなに偉人であろうといなくなってしまった人間よりも価値がある。

 

前に進もうとするからこそ、足掻き、もがいて、苦しんで、それが生きてる証拠じゃない??

 

こうして皆産まれてくる。

どこの誰も産声を聴いた時に

『あーあ産むんじゃなかったな』なんて思わない。例え産んでから虐待で子どもを死なせてしまう親がいたとしても、その親でさえきっと「幸せになって欲しい」と思う様な瞬間。

 

そして、誰もがながい歴史の血を持ったバトン走者で、ここで閉ざしてしまったら、その長かったリレーは終わりを告げる。

 

太古の昔から続いてきた様な血を。

遺しておくということは、生きるだけで遺産である。

 

今、もしこれから命を迎えるのだと言う人はやれ帝王切開は分娩じゃねーとか、楽でいいよなとかいわれても、

 

ふざけんな命の方がだいじです(1句)

 

と思っておくべきだし、支えてあげる方は、一歩間違えば死ぬかも知れない事を肝に命じてできる限りの努力はしてあげること、

 

お子さんの障害で絶望的な境地に放り込まれた方は望みがある、諦めないで!

それからそれは誰のせいでも無い、自分のせいだと私も思ってきたけれど、そんな事よりも成長を考える方が無駄がない、いつも笑いかけてやること、ひとつ出来たらパーティする位、一緒に喜んで?

 

そして生きる人たち、ダメな自分を嫌いにならず、落ちるなら落ちる所まで。その後這い上がればいい。いつまでもこのままではいけないと思う時が必ずくる。人間にはその為の順応機能がある。(平凡を面白くないとかんじるのはそこに順応しているからだよ。逆を言うと落ちる所まで落ちたらそれに順応し、これは退屈な世界だ、と切り替えの効く日が必ずくる。心配するな!)

 

そして、生きてください。

 

尚、助けたかったのに助けられなかった方、いらっしゃると思います。

亡くなるからだめな奴という意味ではありません。ただ、助けられなかった気持ちをお持ちだとしても、人の意志や思想まで亡くなったわけではない、あなたの中に生きてます。

その意思を一緒に、残りを生きて、中にある命を大切にして下さい。

私の中にも、生きている命があります。

それは私が死ぬその日まで、永遠にいき続ける。

 

息をしているだけでもいい。

生きなさい。生きて下さい。

以上。長々とお付き合いありがとうございました。